なぜエヌビディアの株価は下落しているのか

AIブームの中核企業である米国エヌビディアの株価が、市場予想を上回るとされる決算を発表したにもかかわらず、下落を続けています。なぜそのようなことが起きているのか、決算内容を分析してみました。
島倉原 2025.11.25
サポートメンバー限定

11月19日、AIブームの中核銘柄である、米国の半導体企業エヌビディアが2025年8-10月期の決算を発表しました。

売上高や利益の当期実績も、さらには今後の見通しも、市場関係者の予想を上回るものでした。

それを受けた同社の株価は、決算発表後の同日の時間外取引では約4%上昇しています。

こうした決算発表がなされるたびに、時間外取引の勢いを引き継いだエヌビディアの株価が一段の上昇トレンドとなり、それに引っ張られる形でAI関連銘柄ひいては米国および世界の株式市場全体の上昇にも弾みがつくのが、近年のAI相場の典型的なパターンです。

しかし、同社株は、翌日の20日には約3%、さらには翌々日の21日も約1%の下落となり、株式市場全体の動きもさえないものとなっています。

そこで、こうした株価変調の背景を探るため、今回はエヌビディアの決算内容を分析してみました。

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、2113文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちら

読者限定
なぜ貴金属はお金の材料に用いられてきたのか
読者限定
株式バブルを示唆する1枚のグラフ
読者限定
高市政権の経済政策に対する懸念
読者限定
バブル崩壊寸前?の金融市場
読者限定
経済システムのイノベーターとしての近代ヨーロッパ国家
読者限定
なぜ消費税は社会保障の財源として不適切なのか
読者限定
インフラ再公営化はなぜ合理的なのか
読者限定
なぜ、間違った経済理論が主流派になってしまうのか