高市政権の経済政策に対する懸念

自民党総裁選挙で高市早苗氏が選出され、経済政策への期待が高まっています。しかし、高市政権が誕生したとしても、むしろ国民全体が不幸になるような緊縮財政や新自由主義的政策が推進される懸念もあり、注意が必要です。
島倉原 2025.10.19
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10月4日、自民党の総裁選挙が投開票され、高市早苗・前経済安全保障相が第29代総裁に選出されました。

候補者の中で拡張財政に最も積極的と目される一方で、日銀の利下げに否定的とされる高市氏が勝利し、次期首相となる可能性が高まったことで、翌週の金融市場では、大幅な株高・円安となりました。

その後、公明党が連立からの離脱を表明したことで不透明感が増し、先週は株式市場も下落したものの、低落傾向だった自民党支持率も直近では上向いており、高市政権による拡張的財政政策への期待の大きさを伺わせます。

しかし、仮に高市政権が実現したとしても、拡張財政は推進されないかもしれません。

それどころか、日本国民全体に不幸をもたらす、緊縮財政や新自由主義的政策が実行される懸念すらあるのです。

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  • 脱・緊縮財政ではないサナエノミクス
  • 高市氏は新自由主義者?

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