バブル崩壊寸前?の金融市場

先週末、トランプ米大統領が中国からの輸入品への関税大幅上乗せを表明したことをきっかけに、米国の株式市場が急落しました。しかし、これまでも再三述べているように、現在の金融市場を不安定化させている最大の潜在的要因は、周期的なITバブルの崩壊です。
島倉原 2025.10.13
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10月10日、米国株式市場が急落しました。

直接の要因は、中国からの輸入品に対する関税を11月から100パーセント上乗せするという同日のトランプ大統領の表明ですが、その背景には、レアアースの輸出許可の対象を拡大するという中国商務省による前日の発表があったようです。

先行して10日の日本や中国の株式市場が大幅に下落していたのは、そうした中国当局の動きの反映であったと思われます。

しかし、今の株式市場を不安定化させている最大の要因は、筆者が以前から述べているように、周期的なITバブルと考えられます。

10日の米国市場でも、大型株を中心に市場全体の動きを示すとされるS&P500指数が2.71パーセントの下落だったのに対し、ハイテク株の比重が高いナスダック総合指数は3.56パーセントの下落、IT関連株の代表的な指数とされるフィラデルフィア半導体株指数に至っては6.32パーセントも下落しています。

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