新自由主義の極致としてのプライベート・エクイティ
米国の投資ファンドのおぞましい実態を暴いた書籍『プライベート・エクイティ資本主義が世界を食い尽くす』が刊行されました。同書からは、緊縮財政を志向する新自由主義がそうしたファンドをのさばらせ、経済や社会に害をなすメカニズムを読み解くことができます。
島倉原
2026.09.14
読者限定
8月26日、東洋経済新報社から、『プライベート・エクイティ資本主義が世界を食い尽くす』(以下「本書」)が刊行されました。
著者は、米国の弁護士で、連邦検察官や司法省反トラスト局プライベート・エクイティ担当特別顧問といったキャリアを持つブレンダン・バルー氏です。
翻訳者は、やはり東洋経済新報社から出版されたランダル・レイ著『MMT現代貨幣理論入門』の翻訳でご一緒した、鈴木正徳氏です。
そうしたご縁から、本書を献本いただくことになりました。
とはいえ、筆者自身は、株式投資といえば一般的な市場取引には馴染みがあるものの、未公開企業を投資対象とするプライベート・エクイティ(以下「PE」)業界とはほとんどかかわりがなく、さほど興味もありませんでした。
なので、上記のようなご縁がなければ、本書を手にすることもなかったかもしれません。
ところが、そこで描かれていたのは、政府の誤った経済政策がPEファームのおぞましいビジネスモデルを助長し、社会に様々な弊害をもたらすメカニズムだったのです。
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続きは、2250文字あります。
- ローリスク・ハイリターンをもたらす、PEファームのアコギなビジネスモデル
- 公益事業へのPE参入を促進した新自由主義そして緊縮財政
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